NISA(少額投資非課税制度)
2014年からNISA(少額投資非課税制度)がスタートしました。
NISAとは、「株や投資信託(投信)などの運用益や配当金を一定額非課税にする制度」です。NISA口座で取引をすると、税金面で大きなメリットが受けられます。2014年の1月から、「毎年100万円まで」の非課税投資枠が設定され、投資金額100万円分までの株式投資や投資信託にかかる値上がり益や配当金(分配金)が非課税となります。このことからみても、政府としても国民に株式市場に参入してもらうことで、大きく株価を上げていきたいという方針が伺えますね。この制度では、2023年までの10年間、毎年新たに100万円の非課税枠が追加されます。ですので、長期に、例えば5年、株を保有して、売ってその利益で再び株を買い増すときに、新しい非課税枠で買い直すことで、再び5年間は非課税の状態になります。短期で株の売買をすると非課税枠を一瞬で使ってしまうことになります。
NISAのデメリット
税金がかからない代わりに損が発生していても損益通算や損失の繰越が出来ない事です。最長の投資期間である5年を経過した時に損が発生していると、損益通算や損失の繰越が出来ないばかりか、その時点の価格が取得価格となってしまう点がもっとも注意しなければならない点です。例えば、100万円で取得した株が、5年後に80万円になっていると、80万円で取得したとみなされます。そして、その後90万円で損切りすると10万円利益が出たとみなされて税金がかかってしまうのです。
ニーサと聞くと簡単手軽に投資が始められて、しかも非課税枠が大きいと良いことばかり宣伝されがちですが、こういったデメリットがあることをしっかり頭に入れておかなければなりません。
でも、投資だけがリスクがあるわけではなく、貯金していることもインフレリスクがあることも同時に考えなければなりません。これだけ金融緩和が行われると将来のどこかの時点でインフレが加速してくることは、多くの海外投資家も指摘しているところです。